そめちめとブログと創作放出場

主にオリジナル作品、自分の日記などを載っけていきます。

二章 ②

国際連合警察部隊(略して国警)はいくつかの国それぞれに支部、そして本部が存在している。
基本的に隊員は本部で任務を受け取り、そこから飛行機やら飛空艇やら船やら魔法やらで支部へ移動するのだ。

そんなわけで僕らは任務の場所…ハルクード支部へ来たのである。

異能力者の僕、ノラムと無能力者な一般人の相棒のピアニのコンビ。
一見すると不釣り合いだと思われそうだが、戦闘担当は僕、そして頭脳担当はピアニとなかなかバランスのとれたコンビなのだ。
ピアニはかなりの真面目で、戦闘でも何かと助言をくれたりと頼もしい。
頭の足りない僕にとってかけがえのない存在だ。
ピアニの方を見ると今も熱心に任務内容をメモした手帳を見ていた。
「毎日毎日頑張ってるっすね~」
「な、何よいきなり…当然じゃない。あたしはこれくらいしか役に立たないんだから…」
高圧的でSっ気があるような雰囲気だが、こう見えて本質は気弱な少女である。
現に少々おちょくられるだけでビクビクしながらこちらを睨む。面白い。
「で、ほら、きょ…今日の任務内容くらいもう一回確認しときなさいよ…」
気弱、といってもこいつは別に人見知りではない。意外と積極的なやつであるのだ。
改めてそんなことを思いながら渡された手帳を見る。
「………誘拐事件、ねぇ…んなもん表の警察にでも頼めばいいじゃねーすか…」
「それがそうもいかないらしくて、確か誘拐されたお姫様が取引の道具にされそうになっちゃったって…でも世間じゃ金目当ての賊の仕業ってことになってるのよ」
「めんどくせぇっす」
「でもこういうの、裏組織って感じしてかっこよくない?」
ピアニは得意気な表情で人指し指を立てる。
「そうっすかねぇ」
僕は気だるそうに頭を掻きながらピアニの手帳をぼんやり眺めていた。
「あ、そうそう忘れてたっす」
「何?」
大事な事を忘れていた。
「さっきの朝飯うまかったっすよピアニ」
せっかく作ってもらったのだから、感謝はしなければ。
「あ、うん…!ありがとう!!」
突然すぎて一瞬固まったピアニだったが、すぐに頬を紅潮させながら喜んだ。
「ふふん、子供っすね~…」
「う、うっさいわね!…もう任務行くわよ!」
急に羞恥心を感じたであろうピアニは気をまぎらわそうと仕度をし始める。
「…ったく、忘れ物っすよ」
僕は渡されていたピアニの手帳を適当に投げた。
すると手帳は、奇妙な弧を描いてピアニのそばへ落ちてゆく。
空気の抵抗なども全く感じさせない動きで。
投げられた手帳を手に取ったピアニは羨ましそうに僕を見ると、大きくため息をついてしまう。
「…ほんっとに便利ね…あんたの能力…」
「こんな地味な能力そんな役に立たねーっすよ…もっと戦闘向きなら役に立つんすけどね…あとこの能力の名前なんとかならないっすか?」
「いいじゃないかっこいいじゃない!『リアー・ドライバー』!!あたしは能力も魔法も使えないんだから贅沢言わないでよ!」
じっとりと睨みをきかすピアニ。
こうは言っているが僕は以外とこの能力名は気に入っているのだ。…絶対本人の前では小っ恥ずかしくて言わないが。
「ま、なんとか役に立たせてみるっすよ」
ただもう少し目立つ能力でもよかったと思っているのも事実だ。
「さて…行くとするっすかね」
のっそりとこちらも準備を始めると、僕はピアニのあとへついていった。