そめちめとブログと創作放出場

主にオリジナル作品、自分の日記などを載っけていきます。

一章 ③

飛空艇がゆっくりと下降していく。
フォルは簡単な入国手続きを済ませると、そのまま城下町の近くにある空き地へ停まった。
フォルは飛空艇から飛び降りる。
「さて、町に行ってみよう。」
彼がしばらく歩いていくと、そこには石でできた大きな門があった。その向こうには石畳が敷かれた町並みが広がっており、外部と区分けされている。もっとも門の役割がそれな訳であるが。
「楽しそうな所じゃないか。」
彼はそう言って門をくぐった。



――「厄災の国」と呼ばれる由縁は、その名の通り厄災が起こりやすい地域であるからである。
地震、竜巻、火山の噴火などのあらゆる災害を、国の人々は「厄災」と呼んでいる。そういった中で彼らは「魔法」を研究し、それら厄災を防ぐ術を見つけてきていた。
この国は、魔法という存在に生活を支えられているのだ。
そのためか「魔法の国」と呼ぶ者もいる。
つまりここは、限りなく「ファンタジーの世界」そのものに近いと言えるのだ。

そんな中で一人、町並みがの凄さにはしゃいでいるフォルがいた。
朝だというのにもう町はにぎわいを見せており、周りを見れば人で溢れていた。特徴的なレンガ造りの建物は独自の文化を思わせ、その向こうには城が建っている。
「王国っていうのもたまにはいいかもね。」
そう、この国は王族が統治している。いわゆる王政国家である。だが王政国家でこのように平和なのは珍しいものだ。そして王の名前が「ディザスター」で、この平和と真逆な意味合いであるのもどこか面白く感じられる。
(平和ボケ災害王…?)
失礼極まりないアダ名を考えながら、彼は町の中心…災害王の城へと向かうのだった。