そめちめとブログと創作放出場

主にオリジナル作品、自分の日記などを載っけていきます。

一章 ②

昔、お話に出てくる王様やお姫様に憧れた事があるだろうか。

欲しいと言えば何でも手に入り、何不自由なく満ち足りた生活をする日々。なんとも素晴らしい事ではある。
だが「厄災の国」の姫…『シャーラ・I・ディザスター』は、とても退屈な日々を送っていた。
彼女は一国の姫として、王族として、満ち足りた生活をしてきているように見えた。
が、それは違う。彼女は王族という身分から、満足に外出をすることもできないでいた。
いつも王族としての仕事ばかりで、時折気晴らしに窓の外を眺めて外の世界への思いをはせる。
そんな彼女にとって、外の世界というものは憧れだった。
仕事による疲労からなのか、日に日に外の世界への憧れが強くなっていく。
それが彼女にとって辛いことだった。




――朝。シャーラは目を覚ますと、いつものように窓の外を眺める。いつものように晴れ晴れとした広い空。しして、いつものように退屈な一日が始まろうとしていた。
しかし、今日の同じだと思っていた空に何かがあった。
「あれは…『飛空艇』?」
そこには空の青に混じって、黒い飛空艇が飛んでいるのがわかる。
どうやら、この国へ入ってくるつもりらしい。
「あぁ…いいですね…。わたしもいつかあんな飛空艇に乗ってゆったり旅をしてみたいものです。」
窓から入った風がシャーラの長い銀髪を揺らす。星の模様を持つ目が瞬きをする。そして、自分の豊満な胸に手を当て考える。
彼女は、前々から考えていたことがある。

――この城から出て町をまわってみたい。

そろそろ長年の目標であり憧れの外の世界へ出る頃合いだと感じていた。
するとシャーラはベッドから降りてパジャマから着替え、身支度を整える。お姫様らしいフワリとした衣装に身を包み、「くわっ!」と真剣な表情になる。
「…まずは外出許可を貰わないといけないですね。」
強引に脱け出すという考えもあったが、そんなことをしたところで結果は目に見えている。
そういう訳で、彼女はこの国で一番偉い人物…すなわち王族である彼女の両親に外出許可を貰うのが得策だと考えたのだ。
シャーラは思いきり背伸びをして、部屋のドアを開ける。
(…何故かいつもより違う感じがします…。何か起こりそうな予感!)
心に多少の不安と期待を寄せながら、彼女は両親のいる王室へ向かうのだった。